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Fohte Blog

2025-07-13

SRE NEXT 2025 に参加した

SRE NEXT 2025 に参加してきたので感想を連ねておく。

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Home | SRE NEXT 2025

sre-next.dev

SRE NEXTとは、信頼性に関するプラクティスに深い関心を持つエンジニアのためのコミュニティベースのカンファレンスです。

勢いで 1 日目の夜に公開した会社のブログにだいたい書いてしまったので、この記事では全体を通した感想を中心に書いておく。

SRE NEXT 2023 ぶりの参加で、今年は以前にも増してさらに活気づいていたという印象を受けた。2023 でもこんなに SRE に関心が高い人が多いんだなと感じていたけど、年々さらに規模が大きくなっているようですごい。

モニタリングツール体験パーク

今回は Japan Datadog User Group (略称 JDDUG) の一員として、会場の一画に用意されているモニタリングツール体験パークのブース担当の役割も兼ねて参加していた。合間にセッションを聞く感じで行動していてだいたいブースにいたが、それでも全体的にかなり楽しめた。全体の 5 割くらいしか楽しさを享受できていないのでは、とちょっと勿体ない気持ちもあるけど十分楽しかった。

ブース対応自体も楽しくて、まず JDDUG メンバー同士で Datadog の話だけでなくいろんな話ができてよかった。メンバーは 2 日間あわせて総勢 7 人で参加していて今回初めて喋った方もいたのでその点でもよかった。

ブースではデモ用のアプリケーションとアカウントを展示していたのだが、自分も使ったことがない機能も触れて自分自身も勉強になった。皆 Profiler をちゃんと使っているようですごい。謎機能も知れた。

Datadog Network Monitoring の謎機能。SF みたいでかっこいい。Windows だと ctrl+shift+s で表示できるらしい。
Datadog Network Monitoring の謎機能。SF みたいでかっこいい。Windows だと ctrl+shift+s で表示できるらしい。

セッションの感想

セッションの感想は会社のブログに書いたが、Day 1 の『複雑なシステムにおける User Journey SLO の導入』『OpenTelemetry セマンティック規約の恩恵と Mackerel APM における活用例』『とあるSREの博士「過程」』が非常によかった。

Day 2 だと『ABEMA の本番環境負荷試験への挑戦』がかなりよくて、スパイクを捌いたりスケールテストをするために負荷検証をしたいが検証環境を用意するのは人的・金銭的コストが厳しく、それを本番でやるだけでなくそのために合意形成をしていった、という話が刺さった。Ask the Speaker でも質疑応答していたが、面白そうだしこっちのほうが簡単だからやってみよう、みたいなノリではなくちゃんと草の根活動からやられていたそうで、素晴らしい話だった。見習わないといけない。

Ask the Speaker

前述した Ask the Speaker がかなりよくて、これの話はしておきたい。これは、セッション終了後に最長で次のセッションが終わるまでスピーカーに直接質問できる場。かなり体験良かった。全てのカンファレンスでほしい。

まず、気兼ねなく質問できるのがいい。一般的なカンファレンスでは、よくセッション中に質疑応答フェーズが設けられることもあるが、それだと質問のハードルが高いなと個人的に感じていた。「全員のタメになる質問をしないといけない」と無駄に意気込んでしまうから。全員の時間を奪っていることを考えると、短時間で質問を終わらせないといけないというプレッシャーもある。こうなると回答を受けてさらに疑問が浮かんでも質問ができないので、消化不良になることもある。こういった課題を解決しているのが Ask the Speaker という場で、革新的な取り組みだと感じた。

また、セッションの内容を十分に理解した上でスピーカーに直接質問したいという熱量の高い人たちが集まるので、他の人の質疑応答も「たしかにそれも気になる」ということが多く、セッションをより深掘りできる濃厚な話が聞けてめちゃくちゃ満足度が高かった。

所感

よかったの一言に尽きる。勉強になったし、コミュニティへの所属意識が芽生えた、いい機会だった。最近コミュニティ活動に積極的なこともあったりして、そのへんをぶらぶらしていると知り合いに遭遇するのも面白かった。また参加したい。次回は参加だけでなく登壇したい。

懇親会も楽しかった。特に 2023 で EKS のお話をされていた @kohbis さんと EKS 談義できたのがよかった。有意義すぎたので仕事に還元して public にしたい。

あと今回の気付きとして、いままでカンファレンスは時間を持て余すことなくセッションをすべて聞かなければいけないという気持ちで望んでいたから、学びがある一方で大変だった。今回は基本ブース対応しつつ合間でセッションを聞くといったスタンスでいて、これがなかなかいい塩梅だった。全セッションを聞かなくちゃと気を張らなくていいし、関心が強いセッションを集中して聞けたのがよかった。


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